「なんでこんなに話題になってるの?」
SNSで急浮上したワード――万博 ぬいぐるみベンチ。
万博に遊ばなくなったぬいでリサイクルして作りましたってベンチあったけど…デデンネさん…😭 pic.twitter.com/KzTMdn9RYV
— イトー (@ito072495234909) April 20, 2025
可愛さと不気味さが入り混じるこの展示、見る人によって感想が真逆になるのが特徴です。
「癒された」という声もあれば、「無理」「可哀想すぎる」といった拒絶反応まで飛び出す始末。
この記事では、「ぬいぐるみベンチ」に対して人々がどうしてここまで強く反応したのか、その理由を丁寧に掘り下げていきます。
万博ぬいぐるみベンチが不快と感じられる理由

「なんかモヤモヤする」「見てて悲しくなる」――SNS上で話題となった「万博ぬいぐるみベンチ」は、見た人の感情を大きく二分する存在になっています。
ここでは、理由をひとつずつ深掘りしてみましょう。
①魂が宿るという文化的背景
まず一番大きな背景にあるのは、「ぬいぐるみに魂が宿る」という日本独特の文化です。
日本では古くから、人形やぬいぐるみに心があると信じられてきました。
だからこそ「人形供養」なんて風習が今も残っていますよね。
そういう文化的な土壌がある中で、「大量のぬいぐるみが詰め込まれて、しかも座るベンチにされている」という演出に、無意識レベルで嫌悪感を覚える人が出てきたとしても、不思議ではないんです。
見た目の問題じゃなくて、感覚的に“これは違う”と感じるわけですね。
②大切にされたものへの配慮の欠如
ぬいぐるみって、誰かにとっての「宝物」だった可能性が高いんですよ。
抱いて寝ていたり、思い出が詰まっていたり。
そんな存在がぎゅうぎゅうに詰められて、その上に人が座るとなれば、「それでいいの?」という疑問が湧いてきます。
リサイクルだからいい、アップサイクルだから正しい――そういう機械的な発想とはまた別に、「気持ち」の問題としてひっかかってくるんですよね。
③「詰め込み」や「圧迫」からくる印象
このベンチの見た目、かなりギュウギュウです。
透明なアクリルの中に、色とりどりのぬいぐるみが文字通り押し込まれてる。
この「圧迫感」が、見ている側に“苦しそう”“かわいそう”といった印象を与えてしまうんです。
顔が見えないようにされている点も、「尊厳が消されたように見える」と感じる人もいます。
視覚的インパクトが強い分、ネガティブな印象が際立ってしまうんですよね。
万博のぬいぐるみベンチ、感情的に受け入れられないわ。
— モーーーフ🦔(Extended Mix) (@kikkorosuke507) April 23, 2025
うちのかわいいスツールを見習え! pic.twitter.com/aeog1HH15e
④人によって異なるぬいぐるみ観
実はぬいぐるみの見方って、人によって大きく違うんです。
万博のぬいぐるみベンチ、あまりにも不快すぎる pic.twitter.com/np1v5x0yQ8
— とてもとても可哀想なパモさん (@pawmi_abuse) April 21, 2025
「物」として見る人もいれば、「家族」や「友達」として見る人もいる。
そのギャップが、今回のような強烈な賛否を生む原因になっています。
ぬいぐるみに対する思い入れが強い人ほど、「これは無理」と感じてしまう。
逆に、ぬいぐるみをインテリアの一部として見ている人は、「かわいいし、面白いじゃん」と思う。
そういう違いが、すごく如実に表れた事例なんですよ。
万博に展示されてるぬいぐるみのアップサイクルベンチらしいんだけど、私にはこの感性無理だ…
— 瀧本いち華@日本性知識普及協会 (@sei_takimoto) April 22, 2025
二足歩行のロボットを四方から蹴って試すやつぐらいダメだ…
そういうの、日本人の心だと思ってたんだけど。
九谷焼のベンチみたいに、布と綿で分てベンチ作るのがアップサイクルじゃないの? https://t.co/kpamSsnREp pic.twitter.com/Z84xlGtuoT
⑤人気キャラが使われることへの抵抗感
そして忘れてはいけないのが、ポケモンなどの“推し”が素材に使われていること。
自分が好きなキャラクターが、圧縮されてベンチのクッションになっていたら……それはもう、軽くショックですよね。
特にファンにとっては、「これは冒涜では?」と感じることも。
感情が入りやすい分だけ、怒りや悲しみも強くなりがちです。
見た目がどうこうではなく、「自分の大切なものがぞんざいに扱われている」と感じてしまうことが、一番の拒否反応につながっているのかもしれません。
任天堂も驚き?ぬいぐるみベンチに「許諾していない」
SNS上で炎上したきっかけは、「ぬいぐるみベンチ」にポケモンのキャラクターが含まれていたことでした。
ファンの怒りの声が殺到し、任天堂もついに公式に見解を示す事態に――。
ここでは、何が起きたのか、そしてなぜここまで問題が大きくなったのかを、4つの視点から整理します。
①ポケモンが押しつぶされていた?
きっかけは、あるX(旧Twitter)ユーザーの投稿。
透明のベンチの中に、ポケモンの「デデンネ」と見られるぬいぐるみがギュウギュウに詰め込まれている姿が写っていたのです。
この投稿が爆発的に拡散され、「推しが潰されてる!」「これは無理すぎる!」と、ファンの感情に火がつきました。
大阪万博のぬいぐるみベンチ展示に
— Naoki☘️ (@Naoki67174434) April 24, 2025
ポケモンファン激怒!
さすがにこれは頭悪いでしょ🫠 pic.twitter.com/iInEugi6pD
ただでさえ愛着の強いキャラクターが、“無惨な姿”にされていると見えたわけですから、反応が過剰になるのも無理はありません。
②任天堂が「許諾していない」と明言
ファンの間で不信感が広がる中、ニュースメディアが任天堂に問い合わせたところ、
「許諾したものではない」という回答が返ってきました。
これは面白いことになってきましたね〜www
— 国賊討伐! 統一教会と竹中平蔵の犬、自民党を日本から叩き出せ!! (@CRNK_HZ) April 23, 2025
全力で行ってくれ任天堂www
「可哀想すぎる」大阪万博の“ぬいぐるみベンチ”展示にポケモンファン激怒、任天堂は直撃に「許諾したものではないので…」 https://t.co/VF6OsCs6tH #ピンズバNEWS pic.twitter.com/FZrUTAs46L
つまり、今回のベンチにポケモンが使われていたことは、任天堂が認可した演出ではなかったということです。
これにより、「無断使用なのでは?」という疑念が確信に変わり、SNSの炎上はさらに加速しました。
③展示元はアミューズメント企業ワイドレジャー
このベンチを制作・展示したのは、株式会社ワイドレジャーというアミューズメント企業。
「遊ばれなくなったぬいぐるみに、次の役割を与える」というサステナブルな取り組みの一環で、展示されていたものでした。
同社は「遊んでい館?」というブースで、高さ3mのメガクレーンなども出展しており、体験型のエンタメ展示に力を入れています。
決して悪意があって作られたものではなく、善意のリサイクルという文脈だったんですよね。
④ブランドとファンの心を守る責任
ただし、たとえ意図が善意であっても、ブランドイメージを背負うキャラクターをどう扱うかには、慎重さが求められます。
特にポケモンのように、子どもから大人まで幅広く愛されているキャラクターは、ファンの「感情」と直結している存在。
だからこそ、「許可なく、あの状態で使われていた」という事実は、単なる演出の問題では済まされないんです。
今後、アップサイクルやアートの展示を行う企業には、「権利」と「気持ち」の両面への配慮が、ますます求められていくことになりそうです。
好意的な声もある万博ぬいぐるみベンチの見方
SNSでは否定的な声が目立つ一方で、「かわいい」「癒される」「サステナブルで素敵」という好意的な反応も確かにあります。
では、なぜ同じベンチを見て「良い」と感じる人がいるのでしょうか?
ポジティブにとらえる理由を探ってみましょう。
①サステナブルな取り組みとして評価
最近の万博や展示イベントでは、「サステナブル」や「アップサイクル」が重要なテーマになっています。
このぬいぐるみベンチも、ただの装飾ではなく「不要になったぬいぐるみを活用した」という背景があるわけです。
そういう文脈で見れば、「廃棄されるはずのものに新たな命を与えた」という、前向きなメッセージにも感じられますよね。
環境に配慮してるって、今の時代ではかなり大事なこと。
その価値観に共鳴する人が、「素敵な展示だな」と思うのも自然な流れです。
②アップサイクルの意義を感じる
単なるリサイクルじゃなくて、「可愛いアイテムに生まれ変わった」という点に感動したという声もあります。
確かに、ただごみ処理されるより、こうやって“作品”として目に見える形になっているほうが、命がつながっているように感じられるかもしれません。
ぬいぐるみをただ処分するのではなく、みんなが目にする場に再登場させるという演出には、モノを大切にするメッセージが込められているようにも見えます。
「物語が続いている」と思えば、ちょっとほっこりしますよね。
③癒しや可愛さを感じる人も多い
「ぬいぐるみ=可愛いもの」というイメージは、多くの人が共有している価値観です。
それがぎゅっと集められている様子を見て、「カラフルで可愛い!」「子供も喜びそう!」という反応も一定数あります。
とくにポケモンなど、世代を問わず愛されているキャラが使われている点は、ファン層にとっては嬉しい演出かもしれません。
見る人によっては、フォトスポットとしても魅力的に映ったんじゃないでしょうか。
④個人の価値観の多様性を映している
結局のところ、このぬいぐるみベンチは“感性”に強く訴える展示なんですよね。
だからこそ、「どう感じるか」が見る人に委ねられている。
この展示を好意的に受け取った人たちは、自分の価値観でそれを楽しんだわけです。
展示って、そもそも正解不正解じゃなくて、「どう感じたか」がすべてですからね。
だから、「素敵だな」「癒された」と思ったなら、それはそれでまったく間違っていないんです。
それだけ、感じ方の幅が広いということなんですよ。
賛否が分かれる理由を深掘りしてみた
ぬいぐるみベンチに対する反応が、なぜここまで両極端に分かれるのか。
見て「かわいい!」と感じる人と、「なんかつらい…」と感じる人。
この違いはどこから生まれているのでしょうか?
その理由を、もう少し丁寧に掘り下げてみます。
①感情移入の度合いが違う
まず大きいのは、ぬいぐるみに対する「感情移入の度合い」の差なんですよね。
小さい頃にずっと一緒にいたぬいぐるみ。
寂しい時に抱きしめていた存在。
そんな経験がある人にとって、ぬいぐるみは“物”ではなく、“思い出が宿った存在”になります。
だからこそ、その存在がギュウギュウに詰め込まれて「座る場所」にされてるのを見ると、心がざわついてしまうわけです。
一方で、そこまでぬいぐるみに思い入れがない人にとっては、「かわいい素材を集めたベンチ」としか見えないんですよね。
だから感情の動き方に、ものすごく差が出るんです。
②「ベンチ」という用途のミスマッチ
ぬいぐるみって、どちらかというと「抱っこするもの」や「飾るもの」というイメージがありますよね。
でもこの展示では、それが「座るためのクッション」になっている。
この用途のミスマッチに、どうしても違和感を感じる人が出てきます。
「よりによってお尻で押しつぶすの…?」みたいな感情。
普段だったら絶対しないような扱いを、公の場でしてしまっているということに、拒否反応が出るのは仕方ない部分もあると思います。
しかもその相手が“かつて誰かの大事なもの”だとしたら、なおさらです。
③視覚的インパクトが強すぎる
ぱっと見たときのビジュアル、かなりインパクトありますよね。
透明なベンチの中に、隙間なく詰め込まれたぬいぐるみたち。
顔が見えないようにされていたり、形が崩れていたりする姿は、人によっては「ホラーっぽく見える」という声もあります。
デザインとしての個性が強すぎることで、見る人の感情を刺激しすぎてしまっているのかもしれません。
それが「かわいい」と「怖い」を両立してしまう、不思議な現象を生んでるんですよ。
④SNSでの拡散が炎上を加速
最後に、現代的な要因として「SNSでの拡散」があります。
「これ、やばくない?」といったネガティブな感情は、ポジティブなものよりもバズりやすい傾向があります。
特にX(旧Twitter)では、一部の声が大きく広がることで、「炎上」に発展してしまうケースがよくあります。
今回のぬいぐるみベンチも、炎上の火種はそこから一気に燃え広がった感じですね。
「批判されてるらしい」と知ってから見ると、先入観が入ってしまってネガティブに感じやすくなるという影響もあります。
つまり、感情の揺れに加えて、情報の伝わり方そのものが今回の反応を大きく左右したってことなんです。
まとめ
- SNSで話題の「万博 ぬいぐるみベンチ」が賛否両論を巻き起こしている
- ポケモンキャラが使われていたことで、ファンの怒りが爆発
- 「推しが押し潰されている」と感じたファンが多数
- 任天堂が取材に対し「許諾したものではない」と明言
- 展示元はアミューズメント企業のワイドレジャー、善意のアップサイクルだった
- しかし無許可使用やブランドイメージ毀損が問題視され、炎上が加速
- 見た目の可愛さだけでなく、モノに込められた“想い”への配慮が重要と再認識

ぎゅうぎゅう詰めが可哀想な気もするね・・